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1月, 2025の投稿を表示しています

地球のなか ♨️

  大寒を過ぎた金沢はたくさん雪が降りました。まだしばらくは寒い日が続きそうです。今日は、最近すっかりハマっている温泉について書いてみたいと思います。時々、自分のアカウントに載せているからか、お店に来てくださる方からも「変わった温泉に行ってらっしゃいますよね?」と訊ねられる機会が増えてきました。今まで特に思い入れが無かったのですが、不思議なもので、今は温泉の事を考えない日は無いというくらい面白さを感じています。 きっかけは、旅行の道中で泊まった旅館の温泉。お湯の成分が積み重なり、もはや浴槽の素材部分(木製)さえ見えない程に、極圧の堆積を重ねていて、まるで何か大きな生き物の殻か骨の中にうずくまるような気持ちでお湯に浸かったのが始まりでした。その不思議さに興味が湧き、調べてみると、この山地に降った雨水が地下に染み込んだものに、なんと赤道の下から2億年以上もの長い年月をかけ、地球のプレートの動きに乗ってやってきた、石灰岩の成分が混ざり合っているというのです。その遥かな距離や時間を流れてきたお湯に自分が浸かっているのかと考えると、なんて感慨深い現象なのだろうと、心の中がざわざわとしはじめました。この日本には、数10年前の雨水が水源となっている温泉から、1200万年程前の海水が水源となって現在も湧き出し続けている温泉まであるというのですから、私たちの目に見えない地面の下で起きている出来事を想像すると、急にそれがとてつもなく魅力的に感じてきてしまったのです。 自宅に帰ってきてからも、近くでそのような現象を体験できないかと、あれこれ調べて行き始めました。ひとつは、大正時代につくられた旅館(旅館部分は現在は営業していない)の片隅で湧き続けている、洗い場の無い、源泉に湯船が水没してしまっている秘湯。ブルーシートの廊下を降りていき、扉を開けると、階段から既に水没しているわけですから、なんとも奇妙な、異世界のコンクリートダンジョンの中。普段の時間や世界と良い意味で隔離されてしまうような気持ち良さがあったのです。他にも、いつもは前を素通りしていた近所の温泉や、雪の水景を眺めれる山奥の場所、塩辛い朽葉色の鉄泉、廃業済みの温泉(門を叩いてしまった)と、家から1時間くらいの範囲の中でも、個性の強いユニークな温泉がいくつもあり、豊かさを感じずにはいられません。それと同時に、それぞれがいつま...

BLUE HOUR 🏙️

  最近ずっと聴いている、JoyiaのFlight’s Landedというアルバム。全然知らなかったアーティストなのですが、偶然聴いてみたらとてもしっくりきて。曲名もPurple FieldsやLake Promenade と、自然風景を描写した要素も見受けられ、透明感のあるトラックに、澄んだ歌声の乗ったスッキリとしたR&B。キャッチーな要素はないので、一聴すると地味に聴こえるのですが、この地味さがとにかく心地良い。耳を傾けると聴き込めるし、仕事や運転をしていても、それが意識の前で邪魔をしないから、しっかり歌われているはずなのに、どこかインスト曲を聴いているような感覚。 そして、ブルーとピンクが重なったアルバムジャケットも、一貫したイメージとして感覚に入り込んできます。中の7曲を延々と流しながら、BLUE HOURのお香を炊くとこれがまたよく溶け合う。日の出や日没の青に染まる時間を現したAPFRの香り、抜群の相性でした。

転職 📨

  今週末、お店に来てくれた方の話を少し。季節的なものではありますが、特に今年は私たちの周りでも、新しいスタートをきる人たちが多いように感じています。 同年代の方。きっと長いご勤続ではないでしょうか、みんなもうなかなか冒険しないような確固たるキャリアながら、これからもっと冒険しようという動機で転職を決められた方。新たなお仕事で出掛けるのにと、アウターを買いに来てくださったのですが、その大切な節目にCOPYLEFTを選んでくださったのがとても嬉しくて。仕事で、TENNE HANDCRAFTED MODERNのコートを羽織ってる女性、とてもかっこよくないですか?一緒にさっと新しいリップバームも選んでいかれる様子も、大人の迷わない選択で素敵だなと思いました。 そしてもう一人。一緒に遊びに行ったり、すっかり一緒にいるのがあたりまえのような気心の知れた存在。彼女もまたこの春に新しい仕事や環境に移る予定になっていて。今日は慌しくてあまり喋れなかったけど、ルームスプレーを選んでくれていたから、きっと引越し先の新しい部屋で使ってくれるのかな…と思うと、どこか寂しいような嬉しいような、兄妹を見送るような気持ちでいます。 どちらも「まあ、今のままで良いか…」と思えば、わざわざリスクを背負う必要もないですし、新たな刺激や挑戦意欲に対し、何も今の自分を引換にしなくても、このままでいいという感覚は、程々に安泰している(してしまっている)大人なら誰しもがもつ思考なのではないかなと思います。でも、だからこそ周りにこんなお客さん(友人たち)がいることをとても誇りに感じた週末でした。 だって、変化を迫られる前に、こっちから変わらなきゃ楽しくないじゃないですか。

7mL Roll On / Light Down 🪴

金沢の毎年の月別気温を調べてみると、今月の平均が4.0℃。なので、それをさらに下回る1℃のタイミングで、最近よく着ているENDS and MEANS(エンズアンドミーンズ)のライトダウンを試してみました。あくまで”Light”なので、本来であれば中に着てもよいダウンジャケットなのですが、それでどのくらい完全アウターとしていけるのかを試したくて。中は長袖インナー1枚に長袖Tシャツ1枚(仕事中に完全に脱がなくてもよいギリギリを狙ってる)、足りないかな…と思いながら歩いてみると、ジップをいちばん上まで上げていたら全然平気で。しかも、どう考えても肩が軽いから妙に得した気分です。とはいえ、それは実用面での話。それだけではなくて、やっぱり同年代の仲間が考えて作っているプロダクトだから、気持ちの面でもちゃんと温度感の合うものを着ていたいというのもとても大きい理由です。その辺の話は、なんだか長くなりそうなのでまた別の機会に。 そしてちょうど今、ポケットに入れてるのはSAILのロールオンタイプの7mLオイル。ちょっと頭痛の気配を感じたり、気分転換をしたいときにこめかみや首すじにつけるのですが、これをつけて寒い外に出て、深呼吸をすると、冷たい空気とハーブのキリッとしたアクセントが相まってすごく気持ちいい。次の出張に持っていくのも楽しみです。

Mint Chocolate Chip / Collar Coat 🍫

今期、私が買ったアウターの中、夫と兼用で着るつもりで買った1着が POSTALCO(ポスタルコ)のカラーコートです。(当然、私が独占していますが) ウールのコートなのに、単衣で軽く、肩が凝らないところが気に入っていて、その肩から腕にかけてのパターンも独特。 着たまま車の運転をしてもノンストレスなのと、襟元にボリュームがあることで、マフラーをしなくても暖かいところが気に入っています。 朝、子どもを保育園へ送るときにも迷わずに手に取れるし、ディナーへ行くときにも着ていける。 こんなアウターはなかなか無いと思います。 そうそう、乾燥が気になるこの季節、リップの定位置にしているのがフロントのペタッとポケット(あくまで私たちの中での通称)。ちょうど今日もそこに入れて持ち歩いていたのが、最近お気に入りのSAILのリップバームです。なんと香りはミント・チョコチップ!カカオバターのふんわりとしたチョコの香りに、うっすらとペパーミントの精油が足されていて美味しい香り。メンソールがあまり得意じゃない私でも、このミントの爽快感は癖になる。 蛍光色のパッケージも、北陸の冬特有のグレーな視界に、パッと明るさをくれる感じがしてとても好きです。

阿修羅のごとく 🏠

昔、妻が向田邦子のエッセイの感想を話していたことがありました。 向田邦子といえば、小林亜星が主演していた『寺内貫太郎一家』というドラマが好きで、よくDVDを観ていたので、身近に出てきた向田作品の話題が興味深かったことを憶えています。 彼女が話していたのは、『箸置』という作品について。 作中、著者の友人が意図的に自分の仕事を減らし始めた際、理由を尋ねたところ、「箸置きも置かず、せかせかと食事をするのが嫌になったのよ」という返事が返ってきたシーン。 ちょうど30代の自分たちに重なった部分があったのでしょうか。 今でもときどき思い出す、記憶の目次のような一節です。 そしてここ数日、Netflixで観ている『阿修羅のごとく』。 これも向田邦子の脚本で、最近改めて再ドラマ化されたもの。 まだ途中なのですが、やっぱり味わい深いですね。 『寺内貫太郎一家』も『阿修羅のごとく』も、どこにでもありそうな日常が舞台。 とても狭い半径の話なのに、奥ゆかしい深さがあって、 人間のどうしようもない部分と、けれどもその憎めない愛らしさが映し出されています。 いちいち説明や答えが準備されているわけではないので、明暗のわかりやすいドラマではないのですが、だからこそ隅々に散りばめられている余韻が美しいのかなと思います。 宮沢りえ、尾野真千子、蒼井優、広瀬すずの四姉妹役はもちろん、本木雅弘、國村隼といった男性陣の脆弱な演技も良い。 続きを観るのが楽しみです。

SAIL ⚗️

コーピング(coping) ストレスに対し、能動的に対処しようとする試み。__________________ 手首に輪ゴムをはめて、ストレスを感じたときに輪ゴムを引っ張って小さな衝撃を与え、気持ちを切り替える方法。 同じ目的地に向かうのに、いつも通る道ではなく、近くの知らない道を歩いてみること。 どれも、身近な物事を用いた理論的な試み。 きっとこの輪ゴムや遠回りの散歩に代わる手段や方法は私たちの身のまわりにもたくさんあるはず。 今週末からCOPYLEFTでPOP-UPを開催するスキンケアブランドSAILは、そういったコーピング理論を、スキンケアに変換し、香りとその選択によってささやかにストレスの回避を試みています。 私たちも、ベースとなるアダプトジェニック・ハンドクリームに、ヴァーサタイズ・セルフオイルをそのときの気分で選び、手のひらで混ぜて使うのがとても気持ち良く、仕事や家事の気分転換になっています。 そして、SAILの個性はその包装にも。 精油や製造の緻密さを、あえて連想させないかのような、明るくユーモアのあるパッケージ。 それはどこか、ブルーノ・ムナーリの世界のようにもみえてくるのです。

.txt

  Hello 2025 今年から始まるCOPYLEFTの.TEXT 名前の通り、文章(テキスト)を主体とした、私たちの拡張子です。 なぜ、こんなに手段の発達したタイミングで、テキストを主体に始めるのかというと、 求めている以上の写真や動画が、過剰な勢いで溢れているタイムラインとは一定の距離を置きたいということと、 視覚的な物事を伝えるのに、 わざわざテキストから遠回りを優先する楽しさがあってもいいのでは、という気持ちからです。 そこでは、もう少し静かに、必要な分だけ、そして想像力を働かすことのできる余地があるように感じています。 2025年もみなさんと楽しく関わらせていただける年になりますように。 今年もよろしくお願いいたします。