GIFT IDEA 🎁

  すっかり年末の雰囲気、贈物の多い季節となりました。COPYLEFTは一年中、贈物のご相談が多いお店なのですが、毎年この時期となると、お誕生日はもちろん、クリスマス、ホリデーギフトとご相談が増える傾向にあります。 既にお相手の方の欲しいものがはっきりしてらっしゃる場合もあるのですが、"何をあげたらよいのか"と迷ってらっしゃる方もたくさんいらっしゃいます。それはそうですよね。私たちはこの仕事をしているから、たくさんの方のご相談を受けるわけですが、そうではない立場で、同性の方だけでなく異性の方が喜ぶプレンゼントを探すというのはとても難しい。しかも仕事の休み時間、終業後、忙しい休日の合間に、となるとその時間をつくるのにもハードルが多いのではと思います。 少し自分の話になってしまうのですが、私は昔、自分では絶対に選ばなかったであろうプレゼントをもらったことがあります。極端な言い方をすると、いつもの自分では選択肢にすら入っていなかったものをもらう、驚きが大きいですよね。でも、相手が自分を考えて選んでくれたものだから、逆に興味が湧いたとうか、新しい発見に近く、自分の範囲がひろがった。きっとそのときにプレゼントでもらわなければ、ずっと自分と縁の無かったものだったと思うのです。でも、それが嬉しいし新しい。 特に今なんてもう、誰ものタイムラインに、緻密なアルゴリズムでその人の欲しいものや、欲しいであろうものが溢れ返っていて、みんな既に情報で胸焼けしているような状態にもあると思うんです。だからこそ、感覚や気持ちで選ぶこと、想定外のものにも価値があると、私たちは考えています。小さなプレゼントも、大きなプレゼントも、迷ったときはぜひご相談ください。 これから私たちも、どんなシナモロールをプレゼントしようか迷うところなんです!

阿修羅のごとく 🏠


昔、妻が向田邦子のエッセイの感想を話していたことがありました。
向田邦子といえば、小林亜星が主演していた『寺内貫太郎一家』というドラマが好きで、よくDVDを観ていたので、身近に出てきた向田作品の話題が興味深かったことを憶えています。

彼女が話していたのは、『箸置』という作品について。
作中、著者の友人が意図的に自分の仕事を減らし始めた際、理由を尋ねたところ、「箸置きも置かず、せかせかと食事をするのが嫌になったのよ」という返事が返ってきたシーン。
ちょうど30代の自分たちに重なった部分があったのでしょうか。
今でもときどき思い出す、記憶の目次のような一節です。

そしてここ数日、Netflixで観ている『阿修羅のごとく』。
これも向田邦子の脚本で、最近改めて再ドラマ化されたもの。
まだ途中なのですが、やっぱり味わい深いですね。

『寺内貫太郎一家』も『阿修羅のごとく』も、どこにでもありそうな日常が舞台。
とても狭い半径の話なのに、奥ゆかしい深さがあって、人間のどうしようもない部分と、けれどもその憎めない愛らしさが映し出されています。

いちいち説明や答えが準備されているわけではないので、明暗のわかりやすいドラマではないのですが、だからこそ隅々に散りばめられている余韻が美しいのかなと思います。

宮沢りえ、尾野真千子、蒼井優、広瀬すずの四姉妹役はもちろん、本木雅弘、國村隼といった男性陣の脆弱な演技も良い。

続きを観るのが楽しみです。