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GIFT IDEA 🎁

  すっかり年末の雰囲気、贈物の多い季節となりました。COPYLEFTは一年中、贈物のご相談が多いお店なのですが、毎年この時期となると、お誕生日はもちろん、クリスマス、ホリデーギフトとご相談が増える傾向にあります。 既にお相手の方の欲しいものがはっきりしてらっしゃる場合もあるのですが、"何をあげたらよいのか"と迷ってらっしゃる方もたくさんいらっしゃいます。それはそうですよね。私たちはこの仕事をしているから、たくさんの方のご相談を受けるわけですが、そうではない立場で、同性の方だけでなく異性の方が喜ぶプレンゼントを探すというのはとても難しい。しかも仕事の休み時間、終業後、忙しい休日の合間に、となるとその時間をつくるのにもハードルが多いのではと思います。 少し自分の話になってしまうのですが、私は昔、自分では絶対に選ばなかったであろうプレゼントをもらったことがあります。極端な言い方をすると、いつもの自分では選択肢にすら入っていなかったものをもらう、驚きが大きいですよね。でも、相手が自分を考えて選んでくれたものだから、逆に興味が湧いたとうか、新しい発見に近く、自分の範囲がひろがった。きっとそのときにプレゼントでもらわなければ、ずっと自分と縁の無かったものだったと思うのです。でも、それが嬉しいし新しい。 特に今なんてもう、誰ものタイムラインに、緻密なアルゴリズムでその人の欲しいものや、欲しいであろうものが溢れ返っていて、みんな既に情報で胸焼けしているような状態にもあると思うんです。だからこそ、感覚や気持ちで選ぶこと、想定外のものにも価値があると、私たちは考えています。小さなプレゼントも、大きなプレゼントも、迷ったときはぜひご相談ください。 これから私たちも、どんなシナモロールをプレゼントしようか迷うところなんです!

Nukeme Exhibition "Lease Your Body" 🪡

Malcolm Mclaren(マルコム・マクラーレン)による1983年の曲、 D'ya Like Scratchin' (Special Version)。初めて聴いたときももちろん新鮮で面白かったのですが、いつまでの新しい発見があって面白くて。オールドスクールなビートの上で展開されるそれは猥雑なのに上品。"ScScScSc、Scratchin'Scratchin'..."というフレーズ、異常にエレガントな上物のメロディー、やっぱり自分にとってはいつ聴いてもシニカルで美術性の高い音楽なのです。この"ScScScSc、Scratchin'Scratchin'..."というフレーズを聴いていると、それがこの2020年代に進行形の表現を行うアーティスト Nukeme(ヌケメ)氏の頭の中、ひいては彼のミシンの音、さっきのフレーズ、Scratchin'Scratcn'...が、すっかりGlitchin'Glitchin'...と変換されていくように、いつの間にかレコード針のその先からミシンの針先へワープしている感覚に陥ってきてしまいました。 彼の表現は、コンピュータミシンの刺繍データを意図的に改変し、刺繍の針の動きに破損やエラーのような状態を発生させることで、新たな表現を生み出す刺繍手法、グリッチ刺繍。キャンバス作品も存在するのですが、衣服を支持体とした作品も制作していて、今回はそちらを展示し、オーダーの相談を受け付けているところです。 "Pornhub"と“Pfizer”をグリッチして、そのタイトルが“Mr.Lonely”、"Calvin Klein"と“デパス錠”で“Dazed and Confused”ですから、これはもう社会的皮肉がたっぷりなわけですが、ロジックそのものや時代に対してのスタンス、その特異性はもちろん前提のものとして、最終的なグリッチ刺繍の完成度の高さにも感嘆せざるを得ません。昨今、とりあえず大ネタの風呂敷だけを広げたようなシニカル風(あくまで風)なものはたくさん存在すると思うのですが、そのほとんどに緊張感がなく、私たちにはとてもつまらなかった。彼はもっと暗闇から社会に眼を開いていて、それら事象...